秋華賞出走馬調教診断

評価は、S、A、B＋、B、B－、C、Dの7段階とします。

まずは、まとめ。

アーモンドアイ【B＋】

10月4日　美浦南W良（ルメールJ）　81.8　66.1　51.3　37.4　12.2　（５）併・馬也余力

10月10日　美浦坂路良（ルメールJ）　49.7　37.0　24.7　12.5　併・馬也余力

9月20日から乗り込み開始。そのとき既に、過去最高タイムだった2017年9月24日の時計を上回っており、成長がうかがえます。そして、水曜日の追い切りではルメールが乗ったとはいえ49.7の好時計。助手が乗っていても52～53秒を馬也で出せていたのではないでしょうか。坂路で力強く、脚の回転も速いので休み明けでも十分買えそうに思います。ウッドコースでは時計がそこまで出ていない（それでも上位の方ではあるが）点は、上り坂ではなく下り坂の京都コースが合っているとはいいませんが、3歳牝馬としては相当能力があることは疑いようがないと思います。敵は雨。でも週末は降らなさそうですし、穴党には辛そうです。

オスカールビー【C】

10月10日　栗東坂路良（川須J）　53.5　38.5　25.0　12.4　単・馬也余力

ベストは8月22日の52.5-12.6。それに比べると時計は出ていない。しかし、休み明け夏場から4戦を消化しており、前走から中3週ということを考えるとこれくらいで十分か。上積みは無さそうなので厳しい戦いとなるのかもしれません。

オールフォーラヴ【B－】

10月10日 栗東CW良（幸J） 96.9 80.7 65.7 51.3 37.3 11.8 （５） 単・稍一杯

先週10月4日に栗東CWで幸騎手を背に79.8-12.2（７）末強めであれば、先週で仕上がっており、今週は末を伸ばしたと考えていいでしょう。時計的には過去最高でしょうし、GⅠを獲りに来ているとは思います。ただ、今回は展開的が向くとは思えないのと、2000mは1ハロン長いようにも思います。長めから追い切って距離への対応を狙っているのはよくわかりますけれども。あと、直線で外を走る馬を気にしたのか、そちらに顔を向けて走ってますので、集中力が出ればもっと時計は出るはず。今回より今後、精神的に大人になってからの方が強くなるかも。

カンタービレ【B＋】

10月8日　栗東坂路稍（助手）　55.6　39.6　25.5　12.6　単・馬也余力

10月11日　栗東CW良（助手） 83.9　67.2　51.6　37.5　12.2　（６） 併・馬也余力

10月3日にもCWで追い切ってますが、前走からの上積みを感じる追い切りです。首を上手に使って推進力のある走りが出来ています。坂路の時計を見る限り、阪神より京都の方が合いそう。穴気配強い。ローズSを勝ったときより状態は上と見ていいでしょう。ただ、気になるのは強い追い切りがないこと。身体の小さな馬ですからこれで十分ということかもしれませんが。

ゴージャスランチ【B－】

10月10日　美浦南W良（横山典J）　69.2　53.3　39.1　13.1　（８）併・馬也余力

手脚がよく伸びた走りをしており、調教の動き自体は悪くないと思います。しかし、ローズSからの間隔を考えると少し調教量に不満があります。また、追っている距離が少し短いような。2000mはギリギリか、少し長いのかもしれません。

サトノガーネット【B】

10月10日　栗東坂路良（浜中J）　53.3　39.1　25.6　12.7　単・馬也余力

坂路をまっすぐ駆けあがって来て、まだ余力残しの印象。前走からの上積みは認められる動き。この馬なりには動けていますので、あとは他馬との比較の問題かと思います。

サヤカチャン【C】

10月3日　栗東B良（助手）　68.7　51.8　37.1　11.2　（９）　単・末一杯
10月11日　栗東B良（高倉J）　81.8　66.5　51.1　37.2　11.9　（６）　単・馬也余力

頭高く突っ張ったような走り。調子云々ではなく、馬の能力の問題かと思います。もう少し下級条件でないと通用しなさそう。

サラキア【A】

10月10日　栗東CW良（助手）　98.5　82.8　67.5　52.1　37.8　11.5　（９）単・強め

長めから意欲的な追い切り。外をグーンと回って最後の1F11.5秒。使ってきている割には良い状態。調教だけならアーモンドアイを逆転しても不思議ないです。当日の馬体重、パドックでの馬体に注目。これだけ追ってプラス体重で、しかも太目感なければアーモンドアイの三冠阻止をするのはこの馬かもしれません。

スカーレットカラー【B】

10月4日　栗東CW良（太宰J） 80.8　64.3　50.6　37.5　12.4　（７） 併・直線強め

10月11日　栗東P良　66.7　50.5　37.3　12.1　（７）　併・馬也余力

10月11日は、頭高く、外を向いて走る様子も。気の悪そうな様子を見せました。10月4日の追い切りは、騎手が乗ってのものなので時計をそこまで信用できませんが、それでもこの馬としてはよく走っています。調教だけならB＋。気性の悪さが気になる分、一つ落としてB評価としました。ただ、ゴーサインには即座に反応出来る軽さがあるので、岩田騎手との手が合いそうにも思い、調教評価以上に考えても良いかもしれません。取捨が本当に難しいと感じます。

ダンサール【C】

10月10日　栗東坂路良（デムーロJ）　52.7　38.8　25.8　13.0　単・馬也余力

デムーロを乗せてこの時計だと、大逃げでも打たない限り残り目が無さそうで。まだ発展途上で、今回のGⅠは経験値稼ぎではないでしょうか。

トーセンブレス【C】

10月10日　美浦南W良（藤岡佑J）　54.0　39.3　13.0　（７）単・馬也余力

手脚がバラバラ、能力だけで走っている感じ。秘めたる能力は相当なんだろうと思いますが、今のままではそれを発揮することなく終わるのではないかと思います。前走は激しいフケが大きく影響したらしいですが、今の集中力の無さというか、優等生とは程遠い走り方を見ていると、フケ云々ではなく、まだ成長を待ってあげないといけないのかもしれません。

パイオニアバイオ【B－】

10月10日　美浦南W良（柴田善J）　66.6　51.7　38.7　12.5　（６）　併・G前追う

この馬なりに調子は良さそう。ただ、頭が高く直線では追いづらそうにも見えます。今回はその割には末が伸びていましたので、その点に期待の上で馬券に組み合わせる手はあるとは思いますが。

ハーレムライン【B－】

10月4日　美浦坂路良（大野J）　53.1　38.2　24.9　12.3　併・末強め
10月10日　美浦坂路良（大野J）　55.3　40.4　25.7　12.5　単・馬也余力

10月10日、口を割りながら宙に浮くかという強さで坂路に前脚を叩きつけ上ってくる。気性的にも坂の無いコースへ変わるのはマイナスだろうと思いますが、力強さは感じます。中山に変わってスロー先行のときに狙いましょうか。

プリモシーン【C】

10月10日　美浦南W良（北村宏J）　52.5　37.9　12.2　（４）　併・馬也余力

うーん…。仕上がり途上もいいところではないでしょうか…。時計的に他馬との比較ではそう悪くないのですが、僕は大変不満です。B－でお茶を濁さず、馬券外の可能性ほぼのつもりでC評価とします。僕が逆神ならこの馬が来ますね。見立てが正しければ、ある程度の人気を背負って全く馬券にならないでしょう。個人的にめちゃくちゃ注目しておきます。（なお、競馬ブックでは状態上昇を示す、斜め上の矢印がついてます。怖ぇ…。）

ミッキーチャーム【B＋】

10月4日　栗東CW良（川田J） 81.8　66.5　51.7　37.1　11.5　（５） 単・強め

10月10日　栗東CW良（川田J）　82.6　66.9　51.0　37.4　11.4　（８）単・強め

スローになれば前に行って差し脚を出せる能力の高い馬と思います。調教自体は使ってきてる割には良いですね。鞍上のゴーサインにも早く対応できるので、ギアチェンジが楽そう。あとはレースにいってこの馬向きの展開となるかどうか。

ラッキーライラック【B】

10月10日　栗東CW良（助手）　82.2　65.7　51.7　38.5　11.9　（７）併・馬也余力

調教時計は出ています。少し他馬を気にする仕草以外は直線もよく伸びていました。力強さも感じます。しかし、あまりに追い切りの本数が少ない。アーモンドアイの逆転を考えているとは思えません。それとも馬体が萎んで帰って来たとか、あまり本数をやるとイライラしてしまうとかへの対処なのか。陣営のコメントに要注目です。意図があってこの調教なら、B＋評価で良いと思います。

ラテュロス【B－】

10月10日　栗東坂路良（秋山J）　55.9　40.6　26.1　12.7　併・馬也余力

前走並。伸びしろは無さそうなので、前走と大きく変わった走りが出来るような状態ではないと思います。

ランドネ【B】

10月10日　栗東坂路良（助手）　51.9　37.7　24.5　12.0　単・いっぱい

前走時よりやや上積みある感じです。ただ前走時の方がのびのび走っているようにも見えます。精神的に落ち着いて本当の力を出せるようになるのはもう少し先のことなのかもしれません。